ビーチの綺麗な景色や、波打ち際で楽しむ家族の笑顔。 最高峰のカメラを積んだiPhone 15 Pro Maxだからこそ、海辺で写真や動画を撮りたくなる気持ち、すごくよく分かります。
でも、ウキウキでスマホを構えた一瞬、手から滑り落ちて「ドボン」。あるいはポケットに入れていたのを忘れて、サッと強い波にさらわれてしまった……。
青ざめた顔で店舗に駆け込んで来られるお客様の中でも、特に切迫しているのが、この「海での水没」です。
最初に結論からお伝えすると、海水での水没は、水道水や雨水といった真水での水没とはまったく次元が違うレベルで危険です。
「乾かせば動くかも」が命取りになる理由
よく「水に濡れたらしっかり乾かせばワンチャン動く」という噂を聞きますよね。 もし落としたのが真水なら、運が良ければ水分が飛んで奇跡的に復活することもあります。
ですが、相手が「海水」の場合は、乾かそうとすればするほど絶望へと近づいていきます。
海水の中には大量の「塩分」が含まれていますよね。 塩水というのは、電気をめちゃくちゃ通しやすい性質を持っています。そのため、海水が入った瞬間に内部の電子回路でバチバチと激しいショート(焼き焦げ)が起きます。
そして何より恐ろしいのが、「水分が蒸発したあとに残る、塩の結晶」です。
ドライヤーや放置で水分だけが飛ぶと、iPhoneの内部には純度の高い「白くて硬い塩」だけが取り残されます。この塩が電子パーツにへばりつき、金属を猛スピードでサビさせ、回路をボロボロに溶かしていってしまうのです。
チタンフレームの奥に広がる「塩漬け」の現場
以前、海で落として電源が入らなくなったiPhone 15 Pro Maxをお預かりした時のことです。
外観はシックなチタンフレームで相変わらずカッコいいままなのに、専用の工具で慎重に内部を開けた瞬間、作業デスクに異様な緊張感が走りました。
画面パネルの裏側から基盤、トリプルカメラの隙間に至るまで、びっしりと白い塩の結晶がこびりつき、金属パーツが青緑色のサビで覆われていたのです。
「外側はあんなに綺麗な画面なのに、中ではこんなことになっていたなんて…」と、後から写真をご覧になったお客様も言葉を失っていらっしゃいました。
15 Pro Maxのように内部がぎっしり詰まった精密機械にとって、塩分はまさに「最強の天敵」なんです。
もし「海」に落としてしまったら…異例の応急処置
「やばい!海に落としちゃった!」
そんな緊急事態におち入ったとき、絶対にやってはいけないのは「電源をつけようとすること」と「充電ケーブルを挿すこと」。これは一瞬で基盤をトドメ刺す行為です。
そして、海水水没のときだけ特別にお伝えしたいのが、「乾かさずに、とにかく一刻も早くお店に持ってきてほしい」ということです。
海水が内部に残っている状態で塩が固まってしまうと、基盤の修復難易度が跳ね上がります。 表面の塩水を固く絞った布などでサッと拭き取ったら、ジップロックなどの袋に密閉して、水分が完全に乾き切ってしまう前にお持ち込みいただくのが、実は一番救命率が高かったりします。
私たちの「水没洗浄」では、基盤を取り出して特殊な洗浄液で塩分やサビを根こそぎ超音波洗浄し、不純物をゼロにしてから乾燥させます。
諦める前に、そのiPhoneを見せてください
iPhone 15 Pro Maxは、本体はもちろんのこと、中に詰まった思い出の写真や大事なデータの価値も計り知れないものがあります。
「海に落としたからもう絶対無理だよね…」と涙目になっている方でも、海水が入った直後にお持ち込みいただいたことで、基盤洗浄によって奇跡的に電源が復活し、無事にデータをすべて救出できたケースは何度もあります。
時間が経てば経つほどサビは進行してしまいます。 海でやっちゃった…と思ったら、一分一秒でも早く、そのままの状態で当店へ駆け込んでください。あなたの大切な相棒とデータを救い出すために、全力で全力を尽くします!