ご家族やご自身で使われている方も多い「シンプルスマホ6」。 画面も見やすくてボタンも大きくて、とっても使いやすいですよね。そして「防水機能がついているから安心!」と頼もしく思っている方も多いのではないでしょうか。
ですが先日、「うっかり水の中に落としてしまって、電源が入らなくなっちゃった…」と、冷や汗をかいたお客様がご来店されました。
結論からお伝えすると、今回のシンプルスマホ6は、内部を細かく分解して基盤を洗う「水没洗浄作業」を行うことで、奇跡的に電源が入り、大切なデータもそのままで無事に復活しました!お客様も「よかった〜!」と本当にホッとされていて、私たちも胸をなでおろしたところです。
……ただ!
修理のプロとして、今回は「ぶっちゃけ、水没洗浄だけで直るケースばかりではない」という、水没修理のちょっとシビアな現実もお話ししておこうと思います。
「水没洗浄」って、一体なにするの?
「水没洗浄」と聞くと、何か魔法のような特別な薬品でスマホを生き返らせるイメージがあるかもしれません。
実際の作業は、実に泥臭く、地道なものです。
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スマホをネジ1本まで完全に分解する
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心臓部である「メイン基盤」を取り出す
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基盤にこびりついた水分・不純物・サビを、特殊な洗浄液や超音波で綺麗に洗い流す
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特殊な乾燥機で時間をかけて完璧に乾かす
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元通りに組み立て直して、電源が入るかテストする
つまり、水没洗浄というのは「内部に残った不純物を取り除き、基盤を一番綺麗な状態に戻してあげる作業」なんです。
じゃあ、なんで「洗っても直らない」ことがあるの?
「綺麗に洗って乾かすなら、全部直るんじゃないの?」と思いますよね。 実は、水没のダメージには「洗えば落ちる汚れ」と「洗っても元に戻らない破壊」の2種類があるんです。
1. 回路が「ショート(焦げ)」してしまっている場合
一番厄介なのがこれです。水が入った状態で電気(バッテリーのパワー)が流れると、目に見えないほど小さな電子部品がバチッと火花を散らして焦げ付いてしまいます。 一度焦げて焼き切れてしまった基盤の回路は、いくら綺麗に洗って乾かしても、壊れた部品自体は元通りにはなりません。(※この場合、基盤自体の高度な修復作業やパーツ交換が必要になります)
2. 画面やバッテリー自体が壊れてしまっている場合
基盤が無事でも、水が入ったことで「ディスプレイパネル」が完全に沈黙してしまったり、「バッテリー」が死んでしまっていることがあります。この場合は、水没洗浄+「パーツの交換」を行わないと画面が映りません。
3. 水の種類が悪い(海水・ジュース・洗剤・入浴剤)
真水ならまだ望みがありますが、海水や入浴剤が入ったお風呂、ジュースなどの場合は激しくサビ(腐蝕)が進みます。わずか数時間で内部が緑色のサビだらけになり、パーツを腐食させてボロボロにしてしまうのです。
「防水スマホ」だから大丈夫…の落とし穴
シンプルスマホ6に限らず、今のスマホには高い防水性能がついています。 ですが、絶対に知っておいてほしいのが「防水は永久ではない」ということ。
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毎日使っているうちに、目に見えない本体の隙間のゴムパッキンは徐々に劣化していきます。
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「温かいお風呂の湯気」や「冷気による結露」は、防水パッキンを簡単にすり抜けて内部に入り込みます。
「今までお風呂で使えてたから大丈夫!」と思っていても、ある日突然、劣化の限界を迎えて水が入ってしまう……これが水没の一番怖いところなんです。
もし水没してしまったら、これだけは絶対にやらないで!
今回のお客様のシンプルスマホ6が洗浄だけで復活できた一番の勝因は、「水没したあと、焦って充電器を挿さなかったこと」と「すぐにお店に持ってきてくださったこと」です。
もし水に落としてしまったら、以下の3つだけは固く心に誓ってください。
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絶対に充電器を挿さない!(濡れた内部に電気を流すと、一発でショートしてトドメを刺します)
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電源を無理につけようとしない!
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本体を振り回さない!(中の水を奥へ広げてしまいます)
水没修理は、時間との勝負であり、正直に言って「運」の要素も絡んでくる非常にシビアな修理です。
「水に入っちゃったけど、まだ動いてるからいいや」と放置するのが一番危険です。もしもの時は諦めて放置したり諦めたりせず、すぐにそのままの状態で当店にご相談ください。大切な思い出やデータを取り戻せるよう、全力で救出させていただきます!